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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
合併症妊娠(2) 急性腹症を起こし,診断に苦慮した腸重積の1例
木須 伊織, 伊藤 仁彦, 田島 博人, 柳本 茂之, 金田 佳史, 豊島 究, 北井 啓勝
埼玉社会保険病院産婦人科
妊娠中の急性腹症の診断及び治療は大変困難である.今回我々は,急性腹症でイレウスと診断し,腸重積を起こした小腸癌合併妊娠を経験したので報告する.症例は33歳女性,2経妊2経産.妊娠32週6日,急性腹症で他院より紹介受診となった.腹部レ線でニボー像を認め,イレウスと診断し保存的加療をした.妊娠33週1日,血性の排便と共に腹部症状は軽快し,妊娠35週0日軽快退院となった.妊娠36週6日,再び腹痛及び嘔吐が出現し,イレウスと診断し入院加療となった.保存的加療するも腹部症状変わらず,妊娠37週2日,分娩誘発した.児に異常は認められなかった.分娩後,腹痛増強し,緊急腹部CTを施行したところ大腸憩室炎を認めた.保存的加療を継続していたが,腹部膨隆,下痢・血便を認め,腹痛が継続していたため,産後4日目,再度腹部CTを施行したところ,腸重積が認められた.そのため,同日当院外科にて緊急手術を施行した.開腹所見にて,横行結腸脾弯曲までに小腸の大腸への重積を認めた.重積を解除したところ,触診にて回盲部より約50cm口側に径3cm大の腫瘤を触知した.そのため,小腸腫瘍による腸重積と診断し,小腸回盲部切除術及び虫垂切除術を施行した.病理組織所見では小腸腫瘍に高分化型腺癌が認められた.術後,腹部症状は軽快し,術後11日目軽快退院となった.妊娠中の急性腹症は,胎児への薬物や放射線被爆の影響などが懸念され,積極的な検査や治療が行われにくく,また診断にも苦慮することが多い.今回我々は,急性腹症をきたした小腸癌による腸重積合併妊娠の症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
181-181, 2007
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