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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
常位胎盤早期剥離 Chronic Abruption Oligohydramnios Sequence(CAOS)の3例
輿石 太郎, 島貫 洋太, 卜部 麻子, 幡 亮人, 幡 優子, 長田 久夫, 古堅 善亮, 三橋 直樹
順天堂大学医学部附属静岡病院産婦人科
(緒言)我々は経験的に2nd trimester以前より性器出血が持続する症例の予後が悪い事を知っている.しかし,それらの病態は明らかではない.CAOSは,(1)分娩の7日以上前から出血源が同定できない性器出血を認める,(2)はじめは羊水量正常である,(3)破水の証拠なく羊水過少に至る,と定義されている.今回CAOSに該当する症例を複数経験したので報告する.(症例1)32歳1経妊1経産.妊娠8週に性器出血と絨毛膜下血腫が出現.その後,少量の出血は持続し下腹痛出現のため19週より入院.23週ごろより羊水が漸減し羊水過少に至った.26週に炎症所見の悪化のため帝王切開施行した.羊水は血性.児は出生21時間より胸部レントゲン写真上肺炎像が出現し重症肺炎に至り修正52週5日肺性心不全で死亡した.(症例2)22歳1経妊1経産.妊娠10週より性器出血と絨毛膜下血腫が出現し,その後も断続的に出血を認めていた.21週より性器出血増加し再入院.25週ごろ羊水過少に至り,26週子宮内感染の診断で緊急帝王切開.児は修正30週に酸素中止し,経過順調で修正38週に退院.(症例3)23歳1経妊0経産.妊娠18週より性器出血が持続した.19週に子宮収縮と出血の増加のため入院.徐々に羊水減少し20週に子宮収縮抑制不能となり死産に至った.全症例において,入院時の羊水量は正常であり管理中に破水の所見は認めなかった.また,肉眼的には胎盤辺縁への血腫付着と卵膜の緑黄色変色を,病理検査では絨毛膜板内の瀰漫性ヘモジデリン沈着を認めた.(結語)CAOSはコンセンサスの得られた病態ではなく有効な治療法もない.しかし,流早産および児の慢性肺疾患などの不良な予後と関連があると考えられ重要な概念である.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
193-193, 2007
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