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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
胎児異常(3) 妊娠20週の超音波スクリーニングで形態異常により染色体異常が疑われ,その後13トリソミーと判明した一例
手塚 真紀, 福山 千代子, 佐藤 香央里, 永松 健, 黒澤 貴子, 小林 浩一
社会保険中央総合病院産婦人科
現在,染色体異常は胎児期に発見されることが多くなっており,その診断方法としては,超音波によるNT計測,母体血清マーカー,羊水検査などが行われている.今回我々はNT,母体血清マーカーでlow riskとされたが,妊娠20週の超音波外来で形態異常により染色体異常が疑われた症例を経験したので報告する.症例は36歳0G0P,オーストラリア出身で,妊娠6週5日に当院を初診した.その後の初期健診で異常はなく,他院で受けた母体血清マーカーの結果では21トリソミーのriskは1/1700とされ,low riskのため羊水検査は希望されなかった.その後20週6日に超音波スクリーニングにて小脳横径が週数に比し小さく計測された.このため全身を精査したところ,軽度水腎症,多趾症を認め,また心血管系異常も疑われ,超音波診断上染色体異常の可能性が考えられる旨お伝えした.本人は本国での精査を希望され帰国,同国にて羊水検査施行し,13トリソミーと判明,22週2日にtermination施行された.死産後の所見で腎盂軽度拡張,多趾症,左室軽度拡張,後頭部の小孔を認めた.上記症例につき,若干の文献的考察を加えて発表する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
195-195, 2007
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