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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
胎児異常(4) 妊娠後期のR.I値の臨床的検討
西尾 昭徳, 芳野 春生, 白幡 八重子, 白幡 光
巻石堂病院産婦人科
R.I(resistance index)による血流の評価は,測定している血管(この場合は臍帯動脈)から末梢に血液が行きやすいか行きにくいかを示す1つの指標と考えられる.妊娠中のR.I値の標準範囲は,妊娠22週で0.68〜0.85くらいで妊娠週数が進むにつれてR.I値は低下し,妊娠42週では0.48〜0.68になる.これは胎盤の発育にともなって,胎児から胎盤に血液が流れやすい状態になっているためと思われる.しかし,R.I値が標準範囲よりも高い場合には,胎児から胎盤に血液が流れにくい状況にある事が疑われ,胎児にとっては不利な状況と考えられる.さらに悪化すれば,拡張期に胎盤側から胎児側に血液が逆流するようになる.我々は,主として妊娠後期の妊婦約100名のR.I値と分娩経過を観察し,さらに多くの症例からR.I値を得てそれに臨床的な検討を加えてみた.R.I値は心拍数などの影響も受けるが例数を多くする事によってできる限りbiasを少なくするように努めた.これにより得られるはずの結論は,現在データー集積中でもあり当日発表する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
197-197, 2007
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