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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
妊娠合併症 一過性羊水過少を呈した2症例
永山 千晶, 三宅 秀彦, 松橋 智彦, 五十嵐 美和, 大内 望, 渡邉 秀樹, 鈴木 俊治
葛飾赤十字産院産婦人科
今回,一過性羊水過少を呈した2症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.【症例1】28歳0経妊0経産.妊娠24週6日,妊娠20週から認められた羊水過少のため紹介入院.腹部超音波所見で,児の推定体重は600g,AFIは0〜1であった.胎児両側腎臓所見は正常で,膀胱が確認された.IGFBP-1検出法が陽性であったことから,前期破水と診断した.マルトース輸液および安静にて経過観察としたところ,妊娠26週から羊水量の増加を認め,IGFBP-1検出法は陰性化した.妊娠27週0日,児の推定体重は800g,羊水深度は36mm,胸囲/腹囲比は0.9以上であった.入院経過観察していたところ,妊娠31週6日に再び破水.妊娠32週2日,AFIが1.7に低下したためインフォームドコンセントのもと緊急帝王切開分娩とした.児は1,706gの男児で,Apgar score 1分後8点,dry lung syndromeと診断された.【症例2】24歳0経妊0経産.前医にて妊娠28週,AFI 0.9と羊水過少が認められていたが(破水検査は陰性),妊娠29週,羊水深度30mmと改善を認めた.精査および妊娠管理目的で,妊娠29週6日に当院紹介となった.初診時,性器出血を認め,子宮頸管部フィブロネクチン検出法陽性であったため入院管理とした.妊娠30週3日,前期破水となり,翌日,胎児変動一過性徐脈が頻発したことからnon-reassuring fetal statusの診断にて緊急帝王切開分娩とした.児は1,426gの女児で,Apgar score 1分後6点であった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
202-202, 2007
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