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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
妊娠合併症 分娩時同種血輸血症例の臨床的検討
松下 充, 中島 紗織, 黒崎 亮, 神農 隆, 石井 桂介, 村越 毅, 成瀬 寛夫, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院産科
【目的】当院において同種血輸血を施行した症例を臨床的に検討した. 【方法】2000年4月より2005年3月の間に当院で分娩・産褥管理した7128例のうち,同種血輸血施行された57例を対象とし,出血量,出血の原因,治療に関し検討した. 【成績】分娩数は単胎:6776例,多胎:352例で,うち同種血輸血施行されたのは単胎例:48例(0.7%),多胎:10例(2.8%)であった.同種血輸血施行された原因疾患は,常位胎盤早期剥離:16例,前置・低置胎盤:14例,弛緩出血・血腫:14例,その他:17例であった.当該期間中の常位胎盤早期剥例は47例で,うち,16例で同種血輸血,27例で抗DIC療法が施行された.当該期間中の前置・低置胎盤は106例で,うち,14例で同種血輸血,53例で自己血輸血が施行された.同種血前置胎盤例はMAP/FFP比は,常位胎盤早期剥離:2.5,前置・低置胎盤:0.85,弛緩出血・血腫:1.65であった. 【結論】分娩時に同種血輸血を必要とする症例では,麻酔を含む手術体制や輸血の準備などを迅速に整えばならない.また母体管理の体制のみならず,新生児の受け入れ体制も整える必要がある.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
202-202, 2007
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