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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
感染症他
育児不安を少なくするための当科の試み


丸茂 元三, 森田 豊, 難波 直子, 間瀬 徳光, 水戸 菜々子, 竹内 沢子, 上田 万莉, 疋田 裕美, 石田 友彦, 藤 孝一郎, 山本 幸彦, 大橋 浩文
板橋中央総合病院産婦人科


 最近,幼児虐待や少年犯罪など,子供に関する様々な驚愕する報道がなされている.我々は,出産前後の母親がなんらかの育児不安に陥っていることが,その要因の一つになっている可能性があると考えている.当院では,多数の妊婦および年間1100件以上の分娩を取り扱う産婦人科医療機関としての立場から,これらの問題に関して,できることはないかと模索してきた.現在,専任講師による子育て支援としての親子共育プログラムの定期的講演会開催,妊娠中の胎児の4D超音波動画の撮影,乳幼児を対象としたベビーマッサージ講習会を,母親およびその家族に行っている.親子共育プログラムにより,子育ての不安を少なくし楽しく取り組んでもらうと共に,子供のもつ無限多彩な可能性の素晴らしさ,親子で共に成長していくことの素晴らしさを認識してもらっている.4D超音波では,妊娠中から胎児と視覚的にふれあい,胎児への親しみ,愛着,安心感が増したとの反響を得ている.ベビーマッサージは,各発育段階における赤ちゃんとの直接のふれあいを通して,赤ちゃんの睡眠,便通の改善や母親自身のストレスの解消に役立っていると思われる.このように妊娠中からの親子共育プログラムの提供,4D超音波画像の撮影,産後のベビーマッサージ講習会により,子育てを不安なく,安心して楽しく取り組める一助となればと考えている.さらには,心豊かに自分の進むべき道を自ら切り開いていく子供が育つ社会作りに少しでも貢献できれば幸いである.我々のこれらの取り組みの詳細や,患者らの反響らについて報告したい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 206-206, 2007


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