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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
生殖・内分泌 凍結融解胚盤法移植の移植日に関する検討
北村 衛1), 渋井 幸裕1), 片桐 由起子1), 福田 雄介1), 松江 陽一1), 渡辺 慎一郎1), 宗 晶子1), 塩川 素子1), 花岡 嘉奈子2), 安部 裕司2), 田宮 親2), 森田 峰人1)
東邦大学産婦人科1), キネマアートクリニック産婦人科2)
【目的】近年,新鮮胚移植における反復着床不全例に対して凍結融解胚盤法移植の有用性が報告されている.胚盤法移植の利点として胚の選択性および,胚と子宮内膜の同期性が高いことが指摘されている.ヒト子宮内膜においてもimplantation windowの存在が示唆されているが,その詳細は未だ不明な点が多い.今回,HR周期による凍結融解胚盤法移植の際の移植日別の成績を比較検討した.【方法】2005年6月から2006年5月までに当科および関連施設にて,インフォームドコンセントを得たうえで,凍結融解胚盤法移植を施行した102症例129周期を対象とした.胚盤法凍結はすべてvitrification法にて行った.HRはプレマリン®内服(月経3〜6日目:0.625mg/日,7〜10日目:1.25mg/日,11〜14日目:1.875mg/日)の後プラノバール®投与開始し,プラノバール®投与後4日目および5日目に施行した融解胚盤法移植の妊娠率を比較検討した.なお今回の検討では胎嚢の確認をもって妊娠陽性とした.【成績】4日目群,5日目群の移植あたり妊娠率はそれぞれ36.5%(23/63),27.3%(18/66)であり,有意差は認めなかった.【結論】今回の結果よりヒト子宮内膜におけるimplantation windowは少なくとも2日間にわたって開いていることが示唆された.凍結融解胚移植の移植日は,体外培養における胚の成長速度に応じて決定されることが多いが,in vivoにおける本来の成長速度を考慮したうえで,多少の幅をもった決定ができることが示された.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
211-211, 2007
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