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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))
【一般演題】
思春期・更年期・老年期 月経異常におけるOral Contraceptiveの治療成績
吉田 穂波, 佐伯 愛, 金子 容子, 松田 美保, 大沼 美香, 土井 美佐, 板津 寿美江, 吉田 洋子, 対馬 ルリ子
ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック産婦人科
【目的】当院は総合女性外来として女性のあらゆる心身の訴えに対応しており,その中で月経異常におけるOCの効果に着目してきた.月経困難症とPMSにおけるOCと漢方薬使用の効果について比較検討したので報告する.【方法】2005年7月1日から12月31日の6ヶ月間に当院初診となった月経困難症およびPMS患者436名について,子宮内膜症性月経困難症群〔A群;n=81〕,単純性月経困難症群〔B群;n=234〕,PMS群〔C群;n=221〕に分け,それぞれにおけるOCと漢方薬の効果および副作用を比較した.OC群を世代別・種類別に分けた効果も同様に検討した.効果は3ヵ月後の患者の自覚症状改善度に基づき医師が判定し,改善/やや改善/不変/中止の4群に分類した.【結果】A群においてはOC群における改善率が75.4%と有意に高かった.B群ではOC群の改善率が81.8%,C群では65.6%といずれも漢方薬より高かった.3群における改善率を製剤別で比較したが有意差は認められなかった.副作用は漢方処方群よりもOC群に多く出る傾向が見られたが,重篤な合併症はなかった.副作用に関して製剤別で内容を比較したところ,3相性第一世代で悪心が多く1相性第一世代で不正出血が多い傾向が見られた.6ヶ月後の内服状況は漢方処方群に比しOC処方群で有意に継続率が高かった.【考察】OCは種類に関わらず月経困難症とPMSへの効果が認められ,患者のQOLを改善する上で有用であることが示唆された.また,OCにおける継続率の高さは患者の満足度を反映していると考えられた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2)
212-212, 2007
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