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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍1
卵管破裂による腹腔内出血を来たした卵管原発癌肉腫の1例


菊池 芙美1), 印出 佑介1), 朝倉 禎史1), 五十嵐 健治1), 茆原 弘光1), 渡辺 美千明1), 黒瀬 圭輔1), 鴨井 青龍1), 河村 堯1), 竹下 俊行2)
日本医科大学千葉北総病院産婦人科1), 日本医科大学付属病院産婦人科2)


 原発性卵管癌は全婦人科癌のうち0.3〜04%であり,そのうち癌肉腫はきわめて稀な腫瘍である.卵管癌肉腫は症例が少ないことから標準的治療法が確立されておらず,予後は非常に悪いとされている.今回われわれは,卵管破裂による腹腔内出血で発見された卵管癌肉腫の症例を経験したので報告する.症例は,57歳1回経妊1回経産.当科紹介2ヶ月前より下腹部痛認められたが急性胃腸炎として経過観察されていた.1週間前に再度腹痛出現したため近医外科受診したところ腹部CT,MRIにて卵巣腫瘍を指摘された.抗生剤投与にて経過観察されていたが症状改善しないため精査加療目的で当科紹介となった.腫瘍マーカーはCA125 48.1U/mlと軽度上昇している以外はすべて正常範囲であった.当科受診時に下腹部を中心に腹膜刺激症状を認め,経膣超音波にて骨盤内腫瘍とダグラス窩にecho free spaceを認めたことより卵巣腫瘍茎捻転や卵巣腫瘍破裂,子宮筋腫変性や茎捻転を疑い緊急開腹手術を行った.多量の腹腔内出血と腫瘍壊死組織が腹腔内に認められた.それらを取り除き腹腔内を観察したところ両側卵巣は正常大で,右卵管破裂が認められた.右付属器切除術を施行し術中迅速病理診断に提出.悪性腫瘍(肉腫の可能性あり)との結果にて左付属器切除術および単純子宮全摘術を追加し終了した.術後経過は良好であった.術後病理診断にて卵管癌肉腫2c期(carcinosarcoma,heterologous)(pT2cNxMo)であり,現在術後化学療法(TJ療法)を施行中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 216-216, 2007


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