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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
手術・その他(2)
骨盤内リンパ節郭清術後の後腹膜ドレーン細菌感染に関する検討


中澤 禎子, 千島 史尚, 曽根 君恵, 青木 洋一, 浅沼 亜紀, 田村 正明, 椙田 賢司, 村瀬 隆之, 高田 眞一, 山本 樹生
日本大学医学部産婦人科


 【目的】術後ドレナージには,観察のため(information drain),予防のため(prophylactic drain),治療のため(therapeutic drain)の3つの目的がある.近年,術後リンパ嚢腫形成の軽減目的で骨盤内リンパ節郭清術の際,後腹膜を閉鎖しない方法が広まりつつあり当院でも2003年以降は後腹膜を開放としている.後腹膜を閉鎖しない場合,スペースが開放されるため浸出液誘導のための予防的ドレナージの必要性は低下する.後腹膜ドレーン細菌感染の有無に関して検討し術後ドレナージの意義について考察した.【方法】当院において2005年1月より2006年5月までの期間に婦人科悪性腫瘍手術の際骨盤リンパ節郭清術を施行した37例を対象とし,ドレーン抜去時のカテーテル細菌感染,及び術後感染の有無について検討した.【成績】ドレーンから細菌が検出された症例は37例中1例(2.7%)であった.検出された細菌は,coaglase陰性Staphylococcusであった.この症例は術後3日目の体温37.2℃,白血球数6300/ml,CRP 3.16mg/dlであり術後感染を実際に起こしていなかった.検討した37例においてリンパ節郭清部位が原因する術後感染は認められなかった.【結論】骨盤リンパ節郭清術後に後腹膜細菌感染を起こす率は極めて低いといえる.術後ドレナージの意義として最も重要なものは再出血などに対するinformation drainであるといえる.よって後腹膜を開放とすれば,術後再出血がない場合においては比較的早期のドレーン抜去が望ましいと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 225-225, 2007


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